離婚時の財産分与による不動産の名義変更

財産分与とは

離婚をする際には、離婚の相手方に対して財産の分与を請求することができます。これを財産分与といいます。

財産分与請求権の内容としては、夫婦の財産関係の清算の他に、離婚に伴う損害の賠償、離婚後生活に困窮する配偶者の扶養、という3つの要素があるといわれています。

財産分与による不動産の名義変更(所有権移転登記)

財産分与したのが不動産である場合、財産分与した人から財産分与を受ける人へ、所有権移転登記(名義変更登記)をします。協議離婚の際の財産分与による所有権移転登記の必要書類は次のとおりです。

なお、調停など裁判上の離婚の場合には、調停調書等を付けることにより相手方の協力を得ること無く登記が可能です。したがって、相手方の印鑑証明書や、不動産の登記済権利証(または、登記識別情報通知)は不要です。

登記手続においては、財産分与を受ける人を登記権利者、財産分与をする人を登記義務者と言います。

1.登記原因証明情報
2.登記識別情報通知書(または、不動産の登記済権利証)
3.印鑑証明書(登記義務者のもの。発行後3ヶ月以内)
4.住民票(登記権利者のもの)
5.固定資産評価証明書(登記をする年度のもの)

この他に、司法書士へ登記を依頼するときには委任状が必要です。通常、登記原因証明情報と委任状については、司法書士が作成したものに署名押印をすることになります。

必要書類についての解説

・固定資産評価証明書について
固定資産評価証明書は市役所(東京23区の場合は都税事務所)で取れます。登記費用の計算だけであれば、固定資産税の納税通知書によっても可能です。

・財産分与する方のご住所について
財産分与する方の(現在の所有者)の登記されている住所が、印鑑証明書の住所と異なる場合、財産分与による所有権移転登記に先立ち、所有権登記名義人住所変更の登記が必要となります。その際は、住所変更の経緯が分かる住民票(または、戸籍附票)が必要です。

財産分与による所有権移転登記の注意事項

・財産分与の日付について
登記される財産分与の日付は、財産分与の協議が成立した日となります。ただし、協議離婚による場合で離婚届提出前に財産分与の協議が成立していたときには、離婚届を提出した日が財産分与の日付となります。

・住宅ローンの債務者について
住宅ローンが残っている不動産を財産分与する場合、財産分与による所有権移転登記をしても、住宅ローンの債務者は変更になりません。たとえば、夫が所有者で、かつ住宅ローン債務者である不動産を妻に財産分与し、それに伴う所有権移転登記をしたとすれば、所有者は妻となりますが、住宅ローン債務者は夫のままです。

もしも、債務者の変更をするならば、借入先(銀行等)の承諾を得る必要がありますが、なかなか難しい場合が多いでしょう。債権者の承諾を得ていなくても、財産分与による所有権移転登記をすることは可能ですが、住宅ローン借入の契約に違反することになるので注意が必要です。

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2012年10月26日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:財産分与

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