最近は株式会社クレディアから通知書が届いたとか、同社担当者の訪問があったとのご相談が多くなっています。

かつて消費者金融業をおこなっていた株式会社クレディアは、2007年9月に破綻(民事再生手続き)しましたが、その後は他社との合併などを経て現在も存続しています。

株式会社クレディアからの請求は、クレディアから借入をしていた場合に限りません。同社からの通知書にも『株式会社クレディアは、株式会社日本保証との吸収分割契約により、金融事業の一部を承継致しました。』との記載があります。

したがって、クレディアからの借金など身に覚えがないからといって、請求を無視し続けていいという話にはなりません。とくにクレディアについては、同社社員が実際に自宅を訪問してくるケースも多いので要注意です。

クレディアの社員が自宅を訪問してきた場合、直接会って話をしてしまうのはできるだけ避けるべきですが、突然訪問されてしまったら無視できないということもあるでしょう。そうなってしまう前に、通知書が届いている段階で時効援用などの手続きをするのがベストです。

最近ご相談のあったケースでは、クレディアから下記のような内容のハガキが届いた後に、実際に自宅に訪問してきたとのことです。ハガキは圧着式のもので、開封すると「最後通告書」とのタイトルの後に次のように書かれていました。

最後通告書

平成○年○月○日

再三にわたりお支払いのご連絡、ご通知を差し上げましたが、未だご入金がござません。長期にわたり債務不履行の状態が継続しております。貴殿にも相当なご事情があるものと察しますが、このままの状況が続きますと、法的手続等の検討をせざる得ません。
つきましては、本通知到着後、一週間以内に『ご請求金額』に記載しております金額をお支払い下さい。また、期日までにご返済が困難な場合、返済計画のご相談を承りますので、弊社担当までご連絡お待ちしております。本状と行違いにご入金されている場合は、ご容赦願います。

株式会社クレディア
〒103-0004
東京都中央区東日本橋2丁目16番4号
NSビル9F
取扱店 東京支店
TEL : 03-5821-XXXX
担当 ○○○○

受付時間9:00~18:00(平日のみ)
※株式会社クレディアは、株式会社日本保証との吸収分割契約により、金融事業の一部を承継致しました。
ご不明な点等がありましたら、遠慮なくお申し出ください。

さらに「お支払についての内容」として、会員番号、最終貸付年月日、最終貸付時残高など様々な情報が書かれていますが、この中に「約定返済日」の記載もあります。

この約定返済日として書かれている年月日から5年が経過していれば消滅時効が完成していると考えられます(何らかの理由で時効の中断があった場合などを除く)。この場合には、代理人(弁護士か認定司法書士)を通じて消滅時効の援用をすれば、その後の請求や訪問は一切来なくなります。

なお、実際にクレディアの社員が訪問してきたケースでは、封筒に入れられた下記のような文書が郵便受けに投かんされていました。

訪問通知書

日頃弊社をご利用頂きまして誠にありがとうございます。
度重なる請求・通知にもかかわらず、貴殿から未だ契約どおりのお支払いを頂いておらず、本日ご事情等を伺うためのご相談訪問をさせて頂きました。
つきましては、平成30年○月○日までに、上記電話番号までご連絡を頂きますよう、お願い
申し上げます。
尚、本書は平成30年○月○日現在で作成しておりますので、本書と入れ違いにご入金されている場合はご容赦頼います。

たまたま不在だったため顔を合わせずに済みましたが、もしも直接話をして支払いの約束をしたり、少しでも支払ってしまったとすれば、その後の時効援用が困難になる恐れもあります。クレディアからの請求があった場合には、早めに専門家へ相談することをお勧めします。