最近は、今まで取り扱ったことのない債権者についての任意整理をご依頼いただくことも多くなっており、相談時にはじめて名前を聞くような会社の場合もあります。

少し前に任意整理のご依頼をいただいたのは、株式会社J.Score(ジェイスコア)です。聞いたことのない債権者の場合、任意整理にまともに応じてくれる会社であるのかが心配になることもあります。

しかし、株式会社J.Score(ジェイスコア)については、同社のウェブサイトによれば株主構成は株式会社みずほ銀行50%、ソフトバンク株式会社50%となっており、怪しい得体の知れない貸金業者などではないことが分かり一安心でした。

さっそく、J.Score(ジェイスコア)へ受任通知を送ると、同社から債権届があった後に、今度はアルファ債権回収株式会社より受託通知書との表題の通知が送られてきました。アルファ債権回収株式会社が、株式会社J.Scoreから債権回収業務を受託したとの内容です。

上記により、和解提案はアルファ債権回収に対しておこない、交渉も同社の担当者との間ですることとなりましたが、和解交渉に当たって特に困難な事態が生じることもありませんでした。

和解日までの利息を加算することは求められましたが、現在では多くの債権者が同じような要求をしてきます。それ以外は、将来利息を付加することもなく、提案通りの支払月額での和解契約をすることができております。

なお、当事務所で株式会社J.Score(ジェイスコア)についての任意整理業務を取り扱ったのは上記の1度のみなので、いつでも上記のような対応となるのかは不明なものの、今回の印象ではとくに問題なく任意整理に応じてくれる債権者だと思われます。

今回の債権者とは全く関係のない話ですが、一部の貸金業者(消費者金融など)では、3年や5年といった長期の分割払いでの和解契約には一切応じないとか、年18%などの将来利息を付加するのでなければ和解しないというところも存在するようです。

これは交渉担当者の個人的なやり方ではなく、その会社として決定している方針であるのが通常でしょうから、代理人(弁護士、認定司法書士)の交渉によって譲歩を得られる可能性は低いはずです。

そのため、はじめて債務整理をする債権者については事前に情報収集したうえで、任意整理により手続きを進めるかどうかの検討をするようにした方が良いかもしれません。もしも、任意整理に応じる可能性が極めて低いと予想される債権者があるならば、個人再生や自己破産を検討すべき場合もあるでしょう。