住宅を手放さずに債務整理が可能か

住宅ローン 債務整理全般

住宅ローンの支払いが苦しい。また、住宅ローンの支払いのために、他にも借金を抱えてしまったという方からの相談を多くいただきます。しかし、住宅ローンの状況を確認してみると、まだ支払い開始から5年とか10年しか経っておらず、明らかなオーバーローンの状態にある場合も多いです。そのようなときであっても、個人版民事再生の利用が可能ならば無理なく支払いが可能になるかもしれません。また、住宅ローンの支払方法を変更してもらうことも検討すべきです。

自己破産と不動産(持ち家)の処分

自己破産
自己破産と持ち家の処分

住宅ローン支払中の持ち家の場合には、「住宅ローンの残額」と「不動産の現在価値」によりまず判断されます。「住宅ローンの残額」が「不動産の現在価値」を大幅に上回っているときは、破産管財人が不動産の売却をおこなっても、破産債権者へ配当をおこなえる見込みがありませんし、不動産の売却代金を破産手続の費用に充てることもできません。

管財手続と同時破産廃止手続の基準

自己破産

99万円までの現金は自由財産とされていますが、管財事件の基準はそれとは異なり、33万円以上の現金を保有している場合には管財事件とされるのです(そもそも、自由財産拡張の制度は、管財手続と同時廃止手続の基準に影響するものではありません)。

破産者が自由に処分できる自由財産の範囲

自己破産

破産法34条1項では、「破産者が破産手続開始の時において有する一切の財産(日本国内にあるかどうかを問わない)は破産財団とする」としています。そして、同条3項において「次に掲げる財産は、破産財団に属しない」とされています。これが、自由財産です。「自由財産」とは、破産者の財産のうちで破産財団に属さず、破産者が自由に管理処分できる財産のことをいいます。法律上当然に自由財産になるものとされているのは次のような財産です。

免責されないのはどんな場合か

自己破産

破産法252条1項で「裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする」としています。つまり、次の11個の事由に該当する場合には、免責不許可事由があるということです。ただし、免責不許可事由がある場合には、必ず免責不許可になるということではありません。

免責の許可を受けるとどうなるか

自己破産

破産法253条1項により、「免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れる」とされています。「破産債権」とは、破産者に対し破産手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権(破産法第97条各号に掲げる債権を含む。)であって、財団債権に該当しないものをいいます(破産法2条5項)。

自己破産したら勤務先に知られるか

自己破産

勤務先に対して債務がある場合を除いて、裁判所や破産管財人から勤務先へ連絡が行くことはありません。また、破産手続開始の決定があったときは官報により公告されますが、勤務先が金融機関等である場合を除けば、自己破産した事実が官報公告によって勤務先に知られる恐れはほとんどありません。

保証人に迷惑をかけずに自己破産できるか

自己破産

主債務者が自己破産し免責を受けても保証人の保証債務は消滅しません。また、主債務者が債務整理を開始し、代理人(弁護士、認定司法書士)が貸金業者に受任通知を送付しても、保証人に対する督促行為が禁止されるわけではありません。

再生計画の変更とハードシップ免責

民事再生

再生計画に従った支払いが履行困難となった債務者の救済手段として、再生計画の変更とハードシップ免責があります。再生計画の変更は、やむを得ない事由により再生計画を遂行することが著しく困難となったときに、再生計画で定められた債務の最終の期限を最長2年延長することができる制度です。ハードシップ免責は、 再生債務者がその責めに帰することができない事由により再生計画を遂行することが極めて困難となった場合に、未履行の再生債権について免責の決定をすることができるというものです。

住宅ローン特則が利用できるかの判断

民事再生

住宅ローン特則が利用できる住宅とは、個人である再生債務者が所有し、自己の居住の用に供する建物であって、その床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるものをいいます。住宅ローン特則というからには、再生債務者の自宅であることが前提ですが、店舗併用住宅やアパート兼住宅の場合でも、床面積の2分の1以上が再生債務者の居住用であれば、住宅ローン特則が利用できる住宅に当てはまります。

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