クレジットカードのショッピングリボ払いを利用したことによって多重債務となり、最終的には自己破産に至るというケースが増えています。
手持ちの現金が足りない場合などに、クレジットカードのショッピングリボ払いで食料品や日用品など日々の買い物をしていると、すぐに利用限度額に達してしまいます。
そこで、また別のクレジットカードでショッピングリボ払いをしているうち、複数のクレジットカードが利用限度額一杯になってしまって支払不能になってしまうのです。
ショッピングリボ払いの残高が限度額の50万円になったとします。そのまま残高が50万円の状態が続いた場合、実質年率が18.0%だとすると毎月7,500円の手数料(利息)を支払い続けることになります(500,000円×0.18÷12=7,500円)。
何枚もクレジットカードを持っていて、すべてショッピングリボ払いが限度額一杯になっているような状況になってしまったら、自力で完済するのは不可能な場合が多いでしょう。
そこで、専門家(弁護士、認定司法書士)に相談した結果、自己破産を選択せざるを得ないケースが増えているのです。
クレジットカードのショッピングリボ払いは、消費者金融や銀行からお金を借りるのと違い、軽い気持ちで使い始めてしまうケースも多いと思われます。
けれども、ショッピングリボ払いは利用残高に対して利息がかかり続けるという点で、借金をしているのと全く同じだといってもいいでしょう。
ショッピングリボ払いは危険です
クレジットカードはうまく使えば大変便利なものです。しかし、クレジットカードによるショッピングの1回払いと、リボ払いを利用するのでは全く意味が違います。
先にも書いたとおり、ショッピングリボ払いでは実質年率15.0%~18.0%程度の利息がかかります。これに対して、1回払いのショッピングの場合には利息や手数料はかからないのです。
クレジットカードは年会費がかからないものもありますし、年会費がかかるとしてもポイントサービスなどをうまく利用すれば、年会費以上の利益を受けることもできます。しかし、それは1回払いのショッピングしか利用しないことが大前提です。
クレジットカード会社としては、利用者がショッピングリボ払いを利用すれば利息収入が得られるのですから、あの手この手でショッピングリボ払いを利用するように仕向けます。
たとえば、エポスカードの「ショッピングリボ払いとは」というページには『「リボ払い」とは、ご利用の件数・金額にかかわらず、毎月の支払額が一定になる便利なお支払方法です。』と書かれています。
ショッピングリボ払いならたしかに「毎月の支払額が一定」になります。しかし、その支払額の一部は手数料(利息)として、エポスカードに取られてしまっているわけです。
このエポスカードのページでは、4万円分のショッピングをして月々3000円のリボ払いにするという例が挙げられています。これだと、支払い回数は15回で、支払額の合計は44,040円になるとのことです。
現金で購入するか、または、クレジットカードの1回払いならば40,000円だったのが、ショッピングリボ払いだと44,040円になるわけで、これでも十分に高いといえます。
それでも、この例のように利用した4万円の支払いが完了するまで、新たなショッピングリボ払いは利用しないというならば、多重債務に陥って支払不能になる可能性は低いでしょう。
問題なのはショッピングリボ払いを限度額に達するまで使ってしまうことです。そして、限度額いっぱいに張り付いたままの状態が続けば、新たなショッピングなどほとんどしていないのに手数料(利息)ばかり支払うという状況になってしまいます。
1つの商品をショッピングリボ払いで購入したら、その支払いが終わるまで絶対にクレジットカードを使わないでいられる場合を除き、クレジットカードのショッピングリボ払いは絶対に利用するべきでありません。
クレジットカードの1枚でも、ショッピングリボ払いの限度額に達してしまったら危険信号です。さらに別のカードでクレジットカードのショッピングリボ払いを使うようになれば、自己破産に向けて一直線だといえます。
すでに多数のクレジットカードでショッピングリボ払いが限度額になってしまっているような場合、自己破産しなければらなら無いような状況に陥る前に、専門家(弁護士、認定司法書士)に債務整理の相談をすることも考えるべきです。