クレジットカードのリボ払いについて、その危険性を指摘する記事等を見かけることが多くなっています。下記は、livedoorニュース(2018年4月25日)からの引用です。
「リボ払い」と「分割払い」は基本的に同じ位置づけなのですが、要は借金なんです。クレジットカード会社に支払を立て替えてもらって、後から返済をしていくという借金なんですよね。リボ払いに慣れてしまうと、月々の支払い額はそれほど多くないので、「まだ買えるな」と錯覚してしまいます。自分がお金持ちになった気になって、そこから消費者ローン、昔でいうところのサラ金にハマる人が増えた時期もあったのです。
クレジットカードのリボ払いとは、「クレジットカード会社に支払を立て替えてもらって、後から返済をしていくという借金」であると。これはまさにその通りです。
クレジットカードのリボ払いでは利用残高に対して「手数料」がかかります。たとえば、エポスカードのリボ払いでは実質年率15.0%の手数料がかかります(エポスカードホームページ「リボ払いは手数料がかかりますか?」)。
この手数料は現金を借りている(借金をしている)場合の利息と同じものです。
消費者金融などのカードローンで金利が年15%だったとします。この場合に、借入残高が50万円であれば1ヶ月で6,250円の利息がかかります(500,000円×0.15÷12)。
それでは、クレジットカードのリボ払いで利用残高が50万円である場合はどうでしょうか?この場合も、1か月当たり6,250円の手数料がかかるのです。
結局、カードローンでは現金そのものを借りるのに対し、クレジットカードのリボ払いでは支払いを立て替えてもらっているだけであり、借金をしていることに変わりは無いわけです。
買い物をするときに、クレジットカード会社の人がお店までやってきて代わりにお金を払ってくれるのをイメージすると分かりやすいかもしれません。
カードローンであれば、お店へ買い物に行く前にATMなどでお金を引き出してくる(借りてくる)必要がありますが、クレジットカードのリボ払いだとお金を持って店まで来てくれるわけです。
現金が自分の手元を経由しないために借金をしている感覚が薄いかもしれませんが、やっていることは借金そのものです。そして、立て替えてもらった分に手数料を乗せて、後でクレジットカード会社に支払いをするわけです。
それでは、クレジットカードを使うと必ず手数料がかかるのでしょうか?
答えは、「クレジットカードでも1回払いならば手数料はかからない」です。また、1回払いのほか、「2回払い」や「ボーナス一括払い」でも手数料がかからないのが通常だと思われます。
クレジットカードの1回払いでは、ポイントが付くなどのメリットをうまくいかせば、現金で支払うよりも得な場合もあるでしょう。
それに対して、クレジットカードのリボ払いは借金と同じなのですから、使った後にすぐ繰り上げ返済をしてしまう場合などを除けば、絶対に利用者が損するようにできているわけです。
同じくクレジットカードで支払うのであっても、1回払いとリボ払いでは全然別ものであるということです。
クレジットカードを使う際には、「クレジットカードのリボ払いは借金と同じ」であることを肝に銘じなければなりません。「リボ払いなら買える」というのは、「借金をすれば買える」というのと同じことです。
私は司法書士として債務整理のご相談・ご依頼を数多く受けていますが、今はクレジットカードのリボ払いにより自己破産に追い込まれる方が非常に多いです。
1枚のクレジットカードで利用限度額一杯になると、また別のクレジットカードでリボ払いをしていくことを繰り返していくうち、リボ払いの合計残高が数百万円にもなってしまい支払不能になるのです。
手数料がかかるとは分かっていても、手元に現金がないときにリボ払いにしてしまうという方も多いです。しかし、それはもう借金をして買い物をしているのと同じなのです。
借金をしに行くというハードルが存在しない分、クレジットカードリボ払いの方がより危険性が高いともいえます。
2枚目のクレジットカードでリボ払いをするようになったら完全に危険信号です。支払不能になってしまう前にリボ払いを止めるか、それが無理ならば専門家に相談して債務整理を検討するべきです。