相続登記とサイン証明(署名証明)

遺産相続手続をするために作成した遺産分割協議書へは、相続人全員が署名および実印による押印をし、印鑑証明書を添付します。この遺産分割協議書を使って、ご自宅の名義変更登記や、その他の遺産相続手続をするわけです。

しかし、相続人が海外に住んでいる場合には、印鑑証明書の発行を受けることはできないのが通常です。そこで、印鑑証明書の代わりにサイン証明(署名証明)を利用することになります。

サイン証明とは、海外に在留し日本に住民登録をしていない方に対し、日本の印鑑証明に代わるものとして発給されるもので、申請者の署名及び拇印が領事の面前でなされたことを証明するものです。

具体的な手続としては、遺産分割協議書を在外公館(外国にある日本国大使館、総領事館)に持参して、領事の面前で署名および拇印を押捺し、この遺産分割協議書と署名証明書を綴り合わせて割り印をしてもらいます(奥書認証)。

なお、遺産分割協議書への署名は領事の面前で行う必要がありますので、事前に署名をせずに持参しなくてはなりません。

サイン証明には、上記のように「持参書類(遺産分割協議書)とサイン証明を綴り合わせて割印し、一体の書類としたものに奥書認証したもの」の他、「申請者の署名を単独で証明するもの」があります。

後者の場合は、遺産分割協議書と一体化しているわけでは無く、サイン証明のみが単独で発行されるわけです。これでも、不動産の名義変更手続きがおこなえることもありますが、登記申請に使う場合は、原則として前者の方法によるサイン証明(署名証明)を用意すべきです。

相続人が海外に住んでいる場合、上記のように通常とは異なる手続が必要となります。相続登記には期限がありませんから、そう遠くない将来に帰国して日本国内に住所を移すことが決まっているのであれば、それから名義変更の手続きをおこなっても差し支え得ないと思います。

しかし、長い時間が経過してしまうと、相続登記の手続が困難になる恐れもありますので、まずは登記の専門家である司法書士に相談した上で判断するのが良いでしょう。

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2012年10月25日 |

カテゴリー:相続登記 遺産分割協議

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