生前に遺留分放棄できるのか?

前回の投稿で述べたように、被相続人の生前に、その推定相続人が相続放棄をすることはできません。ところが、同じ「放棄」であっても、遺留分の放棄については被相続人の生前におこなうことが可能です。

生前に遺留分放棄をするのは次のようなケースが考えられます。

まず、子の1人には相応の生前贈与を行い、他の子には遺言書により全ての遺産を相続させることにしたとします。生前贈与を受けた子供はそれを納得していたはずが、いざ相続が開始してみると遺留分を主張するということも考えられます。

もしも、相続人が2人の子供のみであったとすれば、生前贈与を受けた子供についても、遺産全体の4分の1を遺留分として受け取る権利があるのです。たとえ遺言書により遺産相続する者を指定したとしても、遺留分を侵害している場合には、その減殺請求をすることができます。

そのようなことを防ぐには、家庭裁判所へ遺留分放棄の許可審判申立をすることができます。申し立てが出来るのは、遺留分権を有する相続人で、相続の開始するまでならいつでも行うことができます。

遺留分放棄の許可審判申立をすると、遺留分の放棄が申立人の真意に基づくものであるかどうか、均分相続の理念に反するような他からの強制に基づいたものではないか、相当な生前贈与があったかどうかなど、慎重に調査が行われた上で許否が決定されることになります。

なお、遺留分の放棄は、相続放棄とは違います。放棄するのはあくまでも「遺留分」ですから、相続人でなくなるわけではありません。

もし、遺留分放棄者へ遺産を承継させるような内容の遺言書があれば、その人が遺産相続することもあり得ます。遺言書を作り直した場合は、後に作ったものが有効となりますから、このようなことが絶対にないとはいえません。

上記のような特殊なケースは別として、遺留分放棄は、遺言書の作成とセットでなければ意味がないのは当然です。遺言により遺産を相続させた者に対して、遺留分の主張をすることを防ぐためにするのが、遺留分放棄だからです。

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生前に相続放棄できるのか?

相続放棄は、主に被相続人の負債(債務、借金)が財産(銀行預金、不動産など)よりも多い場合に、その負債などの支払い義務から逃れるためにおこなう手続きです。

相続放棄をするには、家庭裁判所で「相続放棄申述」をしますが、この申立手続きは、「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内(熟慮期間)」にすることとされています。

相続が開始するとは、被相続人が死亡するという。したがって、「自己のために相続の開始があったことを知ったときから」とされていることからも分かるとおり、被相続人の生前に相続放棄の手続きをすることはできません

たとえば、夫が事業の失敗による多額の借金を抱えているが、現在は病気により回復の見込みがなく、もう余命が長くないことが明らかだったとします。この場合、その推定相続人である妻子としては、夫の債権者からの督促を逃れるため、生前に相続放棄したいと考えるかもしれません。

また、一部の推定相続人に対しては生前贈与をする代わりに、自らの生前に相続放棄をさせることが可能であれば、自分の跡取りだと考える息子に全ての遺産相続をさせることができますから、事業を営んでいる場合などには大変有効な手段となるかもしれません。

しかし、上記のような事情があったとしても、ある方の生前にその推定相続人が相続放棄をするということはできないのです。

人が生きていれば、財産などの状況が大きく変化する可能性があるのは当然です。生前の相続放棄を認めてしまえば、放棄後に大きな事情の変化があった場合でも取り返しの付かないことになってしまいます。

反対に財産状況などに大きな変化があった場合には、生前相続放棄の取消を認めるなどということになれば、他の推定相続人が不利益を受けることになります。

結局は、その人に属する権利義務がすべて確定するときである、相続の開始後でなければ、相続放棄を認めないとするのが最も妥当だといえるでしょう。

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2012年10月31日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:相続放棄

共有名義に変更登記した場合の問題点

土地や家を相続する際に、うまく遺産を分けるのが難しいなどの理由で、複数の相続人による共有名義に変更登記をしていることがります。

この場合、家屋の建て替えにともなって住宅ローンの借入れをするときや、その不動産を売却するときには、共有名義人の全員により手続をしなければなりません。

また、後になって一人の名義にしようとすれば、それは相続による名義変更では無く、贈与となってしまうでしょう。そうなれば、新たに高額な贈与税が発生することにもなりかねません。

したがって、兄弟(姉妹)の間で不公平が無いようになどと考えて、安易に共有名義への変更登記をしてしまうと後で面倒が生じることもあるので注意が必要です。

法定相続分どおりの共有名義に変更登記する方法

法定相続分の通りに共有名義でに変更登記するときは、その土地や家についての「保存行為」として相続人の一人から単独で登記申請することが可能です。つまり、遺産分割協議が整っていない状態でも、相続人中の一人が勝手に名義変更(所有権移転登記)をしてしまうことが可能なのです。

しかし、単独申請により共有名義の登記をした場合、登記識別情報通知がその単独申請をした登記申請人にしか発行されません。つまり、他の相続人は共有者として所有権登記名義人にはなるものの、登記識別情報通知書の交付を受けることができないのです。

登記識別情報通知は、かつての登記済証(権利証)に代わるもので、不動産の売買による名義変更登記や、抵当権の設定等をする際に必要です。権利証等は違って、複数の人が申請人となって名義変更登記をした場合には、それぞれの人に登記識別情報が通知されるのです。

登記識別情報が無ければ登記できないわけではありませんが、余分な手間や費用がかかることになります。よって、法定相続分どおりの登記をする場合であっても、登記識別情報通知の交付を受けるため、法定相続人全員が登記申請人となることが必須だといえるでしょう。

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2012年10月27日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:相続登記

名義変更で遺産分割協議書が不要なとき

被相続人が所有していた土地や家の名義変更(相続登記)をする際、法定相続人が複数いるときには、相続人の全員により署名押印をした遺産分割協議書を添付するのが通常です。

しかし、相続人が複数であっても、法定相続人の全員がその法定相続分どおりの持分で共有名義に登記をするときには、遺産分割協議書を添付する必要がありません。

たとえば、法定相続人が被相続人の妻、長女、長男の3人だったとすると、その法定相続分は妻2分の1、長女と長男はそれぞれ4分の1ずつです。

このとき、被相続人が所有していた不動産を、妻2分の1、長女・長男4分の1ずつの持分による共有名義で、相続を原因とする所有権移転登記をする際には、遺産分割協議書が不要だというわけです。

上記のケースでは、被相続人の妻が単独で相続する場合が最も多いと思われます。次いで、同居の子供がいるときには、ずっと面倒を見ることを条件にして、その子供の名義にすることもあるでしょう。

手続きの面だけを考えれば、被相続人である夫から妻の名義に変更したとして、順番からすれば次は妻について相続が開始することになります。そうなれば、さらに子供の名義に変更することになるでしょうから、後を継ぐ子供が決まっている場合には、直接その子供の名義にしてしまうわけです。そうすれば、何度も名義変更の手続きをしないで済みますから、手間も費用も節約できるのは事実です。

このように誰の名義に変更するかについて、相続人の全員が合意に至れば良いのですが、誰か一人の名義にすることに納得しない相続人がいる場合には法定相続分どおりの共有にしておくとの選択肢があります。とくに揉めていない場合でも、たとえば相続人が子供二人のみ(兄弟、姉妹)の場合には、不公平にならないように半分ずつの共有にしておこうと考えることもあります。

ただし、このような場合に、後になってやっぱり誰かの単独名義にしようと思ったとします。しかし、すでに半分ずつの所有権をもっているわけですから、その名義を変更しようとすれば贈与だとみなされて、高額な贈与税がかかるおそれがあります。

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2012年10月27日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:相続登記

相続登記(不動産の名義変更)の専門家は

相続手続をおこなう際に、遺産の中に不動産(土地、家)がある場合には、その名義変更手続きをします。相続による不動産の名義変更手続きのことを、一般に「相続登記」と言っています。

不動産登記の専門家は司法書士です。正確にいえば、業務として不動産登記をおこなえる資格者としては、司法書士の他に弁護士がいます(なお、司法書士、弁護士以外の者、たとえば行政書士などが、業務として不動産登記をおこなうのは違法行為です)。

ただし、相続などの不動産登記を単独で請け負う弁護士は皆無だと思われるので、現実には、不動産の名義変更(相続登記)を依頼するならば、司法書士以外の選択肢は無いといってもよいでしょう。

司法書士に頼まずに、自分で相続による不動産の名義変更をしようとする方もいます。不動産を購入した場合と違って、相続の場合にはすぐに名義変更をしないと困るようなことはありません。そこで、自分で戸籍謄本などを集めたり、法務局に行ってみたりするわけです。

実際、法務局の相談窓口にいくといつも相談者であふれています。法務局には専門の相談員がいて、一般の方への相談に対応してくれますから、そこで質問してみるのもよいでしょう。ただ、相続による名義変更の場合、相談に行ってみたのはいいけれども、実際に自分で手続きするに至らなかったという方がほとんどだと思われます。

そんなに簡単に不動産の名義変更(相続登記)がおこなえるならば、そもそも司法書士などの専門家に頼むことが一般的にはなっていないでしょう。役所関係の手続きの中でも簡単に手続きができるものについては、ご自分で手続きをするのが通常です。

たとえば、住民票を写したり、パスポートを作ったりといった手続きをわざわざ専門家に頼む人はいないでしょう。しかし、法務局や裁判所の手続きは一般の方には難しいので、専門家に依頼するわけです。

ただし、裁判だって弁護士や司法書士に頼まずに自分ですることもできます。現実にも簡易裁判所でおこなわれる少額訴訟などの裁判では、専門家に頼まずに自分で手続きをしている方もいます。

けれども、相続登記の手続きは、不動産という高額な財産の名義変更をする手続きですから、万が一にも間違いがあってはいけません。相続の場合でいえば、自分の名義にしたいと登記申請をしてきた人が本当にその不動産の所有権を取得したのか、しっかりと確認をする必要があります。

そこで、提出するべき書類に不備があれば、絶対に相続登記(名義変更)を受け付けてくれることはありませんし、法務局の人が申請人に有利になるように取りはからってくれることもありません。そのため、相続による不動産の名義変更は、不動産登記手続きの専門家である司法書士に頼む必要があるのです。

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2012年10月27日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:相続登記

過払い金請求権は10年で時効消滅します

法定金利(借入の元本が10万円以上100万円未満の場合18%)を超える高金利での借金を長年続けていた場合、過払い金の返還請求をできることがあります。

とくに、法定金利を超える高金利での取引をしていて、すでに返済が完了(完済)している場合には、過払い金が発生していることは間違いありません。そこで、金額の多少は別として必ず過払い金返還請求ができることになります。

けれども、過払い金返還請求権は、取引終了から10年で時効により消滅してしまいます。つまり、完済している場合であれば、過払い金返還請求ができるのは最後の返済のときから10年間だということです。

現在では、完済後(取引終了後)であっても、消費者金融やクレジットカード会社へ過払い金返還請求をできることが周知された結果、完済解約後の過払い金請求をされる方も多くなっています。

ところが、取引履歴の開示請求をしてみたところ、最終取引から10年が経過してしまっているケースが多くなっているのです。この場合、過払い金の返還を受けることはできません。

また、最終取引から10年が経っていなかったとしても、相手方が倒産してしまったとすれば、過払い金全額の返還を受けることは極めて困難です。

多数の過払い金返還請求を受けたことで経営が悪化している消費者金融の業績が好転し、すんなり過払い金の減額を返還するようになるなどということは期待できません。

過払い金の返還請求を考えている方は少しでも早く行動に移されることを強くお勧めします。なお、完済して解約した後の過払い金返還請求では、信用情報に傷が付くことはありませんのでご安心ください。

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2012年10月26日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:過払い金請求

借金返済の相談、債務整理なら

借金が増えてしまい、ご自分の給料など収入の範囲内で返済をすることが難しくなったらどうすれば良いでしょう。

自分で努力することで収入を増やしたり、倹約することで支出を減らすことで、借金返済に回せるお金を増やすことができれば借金問題は解決するかもしれません。

しかし、この不景気な世の中で、今より給料の高い仕事を見付けるのは至難の業でしょう。それならば、節約しようと思っても、そもそも余裕のない生活を送っているのであれば、借金の返済に充てるお金の余裕などないのが普通です。

給料は上がらない、これ以上の倹約は無理。そうだとすれば、どうやって借金を返済し、問題を解決すればよいのか。

競馬やパチンコ、パチスロなどのギャンブルで返済資金を作ろうとするのは駄目です。また、借金返済のためのお金が手元にないからといって、クレジットカード(ショッピング枠)の現金化を利用するのも絶対に避けるべきです。

これらの行為は借金問題解決につながらないだけでなく、結果としては更に借金が増えてしまい問題解決が困難になる可能性が大です。

また、最終的に債務整理の手段として、自己破産申立てを選択することとなった場合にも、ギャンブルや、クレジットカード現金化の経験が免責の判断にあたって問題となることが多いです。

借金返済が困難になったら、専門家(司法書士または弁護士)に相談するのが問題解決への第一歩です。債務整理業務の経験が豊富な司法書士や弁護士に相談すれば、借金問題解決に向けての解決策がきっと見つかります。

借金問題の相談については、無料相談を受け付けている司法書士、弁護士も多いです。すぐに債務整理手続をするつもりではなくとも、まずは無料相談をしてみるのも良いでしょう。

借金問題解決の方法

借金、つまり債務の返済が厳しくなったときにするのが、債務整理(借金整理)の手続です。借金問題を解決するための債務整理の方法には、任意整理、個人民事再生、自己破産などがあります。

上記の3種類の借金整理方法では、任意整理が借金の全額を分割で返済のするのに対し、自己破産は一切の借金返済の義務を逃れるための債務整理手段です。

また、個人民事再生は、現在の借金のうちの一部を返済することで、残りの借金の返済義務が免除される手続で、借金の中に住宅ローンがある場合に使われることが多いです。

どの債務整理方法を選択すべきかは、借入先および借金の額、収入、資産の状態、職業など多くの条件により判断しますが、司法書士、弁護士に相談するのが一番です。

なお、どの借金問題解決のためにどの債務整理方法をとったとしても、デメリットとして考えられるのは新たな借金をすることができなくなる位なのが通常です。

借金返済ができなくて債務整理をしたからといって、他人に知られる心配はほとんどありませんし、その後の生活において不自由を強いられることもありません。

借金返済が苦しくなったら、早く専門家に相談するのが問題解決への近道です。それでも、債務整理相談に行く決心が付かない場合、まずは司法書士や弁護士のホームページをいろいろと見てみるのも良いかもしれません。

まずは、勇気を出して無料相談の予約をすること。そこから、借金問題の解決へ向けての第一歩を踏み出しましょう。

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2012年10月26日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:債務整理

借金(債務)の消滅時効援用

消費者金融(サラ金)への借金返済を停止してから5年間が経過すると、その債務を返済する義務が時効により消滅します。

この消滅時効は、相手方に対して、時効を援用するとの意思表示をすることで効力が生じます。意思表示をした事実を証明できるよう、内容証明郵便を利用して時効援用の通知をするのでが通常です。

司法書士が代理人として消滅時効援用の内容証明郵便を送る場合、その前に、相手方(消費者金融等)から取引履歴の開示を受けます。そして、その取引内容を確認して、5年が経過していることを確認してから時効援用をするのが原則です。

このような手順を踏んでから、消滅時効援用の内容証明郵便を送るわけですから、消滅時効が成立しているかについて相手方と争いになることは通常ありません。

しかも、消滅時効の援用は、相手方の承諾を必要とするものではなく、一方的に意思表示をすればそれで済みますから内容証明郵便を送ったらそれで終わりです。

それでも、以前は内容証明郵便を送っても、消滅時効など認めないと主張してくる消費者金融もありましたが、最近はそういうこともほとんど無くなりました。

ただ、取引履歴の開示請求をする際などに、債務の承認をしたとみなされないように気を付けておいた方が良いでしょう。たとえば、司法書士から受任通知を送る際に「本通知は、債務の存否も含めて照会するのであり、消滅時効の中断事由たる債務の承認を行う趣旨ではありません。」というような文言を入れておくのです。

実際に、受任通知を送ったことが債務の承認と判断されることは無いと思いますが、念のためです。

なお、最後の返済から5年間が経過しているときでも、時効期間が過ぎる前に裁判所へ訴訟や支払い督促を起こされていた場合には、借金の支払い義務が消滅していないこともありますので、5年経っているからといって必ずしも時効になっているとは限りません。

実際に借金の消滅時効が完成することはあるのか?

ところで、消費者金融(サラ金)から借金をして、それを支払わないままに5年間が経過するなどということがあるのかと疑問に思われるかもしれませんが、現実には、消滅時効が成立しているケースはそう珍しくありません。

ご家族と暮らしている方の場合は、連絡が取れなくなってしまうことなどそうは無いと思われます。しかし、一人暮らしの方の場合、住民票をそのままにして引っ越してしまえば、消費者金融からの督促を受けずに5年が経ってしまうことも十分にあり得ます。

ただし、実家に住民票があるケースは別として、一人暮らしの方が転居前の住所に住民票を残したままであったとすれば、消費者金融からの督促状だけでなく、役所などからの郵便物も一切届かなくなるわけですから、まともな社会生活を営むことはできません。

そこで、借金の記憶も薄れてきた頃、必要に迫られて、もう大丈夫だと思い住民票を移したとします。そうしたことで、債権者に住所が発覚し督促を受けたことで慌てて司法書士にご相談にいらっしゃる方も多いのです。

いずれにせよ、借金から逃げても解決することは無いと考え、勇気を持って司法書士等の専門家に相談すべきです。

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2012年10月26日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:債務整理

過払い金請求報酬(費用)の相場

過払い金返還請求を司法書士・弁護士に依頼した場合、返還された過払い金の額に応じて手続費用(報酬)がかかるのが通常です。たとえば、返還を受けた過払い金の20%が「過払い金返還報酬」として支払うといった具合です。

完済後の過払い金返還請求の場合

現在では、完済後(取引終了)の過払い金返還請求については、過払い金返還報酬の他には報酬がかからないとしている司法書士・弁護士が多いでしょう。また、過払い金返還報酬は、返還された過払い金の21%(税込)程度が相場だと思われます(訴訟によらない場合)。

したがって、完済後の過払い金返還請求の場合であっても、過払い金返還報酬の他に、着手金やその他の報酬がかかる場合、司法書士(弁護士)費用が割高になっているかもしれないので注意しましょう。

また、報酬を「返還された過払い金によって支払う」となっている場合には、過払い金返還請求を依頼するに当たって、事前にお金を用意する必要がありません。

債務返済中の過払い金返還請求の場合

債務を返済している途中での過払い金返還請求については、債務整理の一手段としての「任意整理」として依頼を受ける司法書士・弁護士が多いものと思われます。任意整理をした結果、過払い金が生じていたので、その過払い金についての返還請求をしたということです。

よって、返済中の過払い金返還請求の場合には、一定額の着手金(基本報酬)に加えて、過払い金返還報酬を請求するとしている司法書士・弁護士が多いでしょう。

この着手金(基本報酬)は31,500円(税込)程度、これに加えて、返還された過払い金の21%の過払い金返還報酬を請求するとしているのが平均的だと思われます。

また、司法書士(弁護士)報酬の他に、実費や事務手数料などの名目で費用を請求している事務所もあります。この場合、思っていたよりも費用が嵩んでしまう場合もあるので、実費や事務手数料の有無、またその金額等についても良く確認しましょう。

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2012年10月26日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:過払い金請求

相続放棄すると生命保険金は受け取れない?

相続放棄とは、亡くなられた方(被相続人)についての、遺産(債権、債務)の一切を引き継がないものとするために、家庭裁判所でおこなう手続です。

「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす(民法939条)」とされています。そもそも「相続人でなかった」とみなされるのですから、相続する権利は全くないのであり、被相続人の財産を一切引き継ぐことが出来ないのは当然です。

そうであれば、被相続人がかけていた生命保険はどうなるのでしょうか。結論から言えば、生命保険の死亡保険金については相続放棄をしても受け取れる場合が多いです。ただし、これは生命保険の契約または約款で、保険金の受取人がどのように定められていたかによります。

生命保険契約で、特定の受取人が指定されている場合

まず、特定の受取人が指定されている場合は、相続放棄してもその生命保険金を受け取ることができます。たとえば、受取人として妻の氏名が書かれているような場合です。

また、特定の受取人が定められていなくとも、受取人が「相続人」となっている場合も同様です。

これらの場合は、生命保険金を受け取る権利を相続するわけではなく、保険契約により定められた受取人自身の権利として生命保険金を受け取るからです。

このことは、もともと法定相続人ではない人が保険金受取人となっているケースを考えれば分かりやすいでしょう。たとえば、会社を受取人として、その会社の従業員に保険をかけるような場合です。

このときは、会社が保険金を受け取るのは、契約でそう定められているからであって、相続人だからではありません。

そう考えると、保険契約による保険金の受取人になっていたのが、たまたま「自分が相続人であって、その相続を放棄した」という理由により、保険金を受け取れなくなるのはおかしいとご理解いただけるでしょう。

受取人が被相続人となっている場合

これに対して、受取人が被相続人となっている場合には、被相続人の「生命保険金を受け取る権利」を相続するわけですから、相続放棄をすれば保険金を受け取ることもできないのです。

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2012年10月26日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:相続放棄

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